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荻野 朋活

2015年10月28日

デザインの模倣でやってしまったお話

デザインの模倣でやってしまったお話

少し前に、デザインの模倣が社会問題になりましたが、デザインの現場としては悩ましいお話です。

模倣の意図はなくとも、他者のデザインを参考にすることは間違いないです。私自身、1冊1万円以上もするデザイン書を大量に保有して参考にしています。自分の頭で発想したと思っても、過去にどこかで見たデザインを記憶の深層にメモった可能性もあるので、どうせなら積極的に他者のデザインを参考にした方が、作業効率としても、模倣の予防としてもいい、という考えからです。

件の問題では、コンセプトが違えば、形状が似ていても異なるデザインという説明もありました。私も半分同意いたしますが、今日はその失敗のお話です。

新年のブログに準備不足のままUNITを起業した旨を書きましたが、UNITのロゴマークも必要に迫られ、急いでデザインしました。UNITのTの文字を「+(プラス)」記号にしているのですが、この記号が問題だったのです。

プラス記号自体はプリミティブな造形なので、模倣性も何もないのですが、当初このプラス記号を赤にしてしまいました。完全に赤十字のマークです。恥ずかしながら、そのことに名刺や封筒を刷ってから気がつきました。十字ではなくプラスという意味なので、コンセプトとしては全く異なるのですが、一般認識として赤い十字は赤十字や病院を意味するものである以上、他の意味でシンボルにしてはいけない。これもデザインのお約束事です。

プラスの色を変えても何かのシンボルになっているので、他の意味を連想させないために、UNITのロゴは黒1色に落ち着きました。

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